野菜と山菜の違い

野菜は、人間の手によって美味しく食べられるよう品種改良が行われた食用植物のことです。ほとんどが1年草であり、安定した収穫が期待できますので、食用として栽培されています。

それに対して山菜とは、野山に自生している食用植物のことを指します。人間の手による品種改良が行われていませんので、素材本来の苦味や強いアクを楽しめるのが特徴です。

山菜の主な種類

地域や時期によっても採れる山菜は異なりますが、比較的多くの地域で見られる山菜をご紹介します。

・わらび

4～5月に旬を迎えるわらびは、日本各地の山などに自生する身近な山菜の一つです。おひたし、炊き込みご飯、天ぷら、パスタなど、和食から洋食まで様々な料理に活用できます。

ただし、とてもアクが強く、そのまま食べると中毒を引き起こしてしまうおそれもありますので注意してください。わらびを調理する際は、正しい手順でしっかり下処理をすることが大切です。

・ぜんまい

4～5月に旬を迎えるぜんまいは、自然環境での自生が少ない山菜です。そのため、市場に出回っているぜんまいのほとんどは、人間の手によって栽培されています。
炒め物、おひたし、きんぴら、炊き込みご飯、煮物など、多くの和食で広く活用が可能です。また、ナムルやビビンバなどの韓国料理にも活用されています。

・たけのこ

3～5月にかけて旬を迎えるたけのこは、食物繊維が豊富です。竹にはいくつかの種類がありますが、竹の芽を総称して「たけのこ」と呼んでいます。
炒め物、炊き込みご飯、茶碗蒸し、天ぷら、煮物、焼き物など、ご飯のおかずからお酒のおつまみまで、様々な料理に利用されます。

・ふき

4～6月にかけて旬を迎えるふきは、特有の香気と苦み、シャリッとした歯ごたえが特徴の山菜です。きんぴら、炊き込みご飯、煮物など、様々な和食に活用できます。
ふきもアクが強く、シュウ酸を多く含んでいるため、生のままでは食べられません。調理する際は、正しい手順でしっかりと下処理をすることが大切です。

・よもぎ

3～5月にかけて旬を迎えるよもぎは栄養がとても豊富で、「ハーブの女王」といわれる山菜です。カロチン、クロロフィル、ビタミン、カルシウム、食物繊維などがバランスよく含まれていますので、ヨーロッパでは薬草とされており、ハーブティーやよもぎ酒などにして古くから愛飲されています。
活用方法は、よもぎ餅の他に、おひたし、スープ、ソース、天ぷら、パンなど様々です。

このような山菜は、身近な場所で入手できます。危険な野生動物との接触や転落事故といった危険を伴う可能性がありますので、山菜採りをする場合は注意が必要です。より安全に山菜を入手したい場合は、通販を利用する方法があります。